風に揺れる葦(あし)の葉を眺める 灰色の海の中また溺れる 流れゆくまま夜は更けて 張り裂けるような叫びで眼を醒ます さまよう心は言葉をかき消して 枯れるほど何処かを求めて連れていく 夢の中見る夢また 揺蕩(たゆた)う それでも赦されるこの不条理 捧げ羊の乾いた眼 闇を覗いて闇の中何想う? 罪とは罰とは 顎(あぎと)は鳴りやまず 知ること 散ること そこにも何もない わらべ唄から届く雨 閉ざされた空仰いで耳澄ます 止まらない足音 落ちてく砂の家 天地めぐる血 すべてを投げ出して さまよう心は言葉をかき消して 枯れるほど何処かを求めて連れていく
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